この記事でわかること
- 主張・根拠・反論を分けて構成を考える手順
- 資料にない事実を足させないプロンプト
- 課題のルールと出典を自分で確認する注意点
レポートのテーマは決まったのに、何から書けばよいか分からない。そんなときは、本文を書き始める前に「何を主張し、何を根拠にするか」を並べてみましょう。本記事では、AIとの対話を使って構成案を検討する手順を提案します。特定のサービスの専用機能は使いません。読んだ資料と自分の考えを出発点にして、主張・根拠・反論のつながりを確かめる方法です。
最初に、課題のルールと手元の材料を確認する
まず、課題文や授業資料でAIの利用条件を確認してください。構成の相談まで認められているか、利用の申告が必要かなど、判断できない点は教員に確認します。禁止されている用途には使わず、許可された範囲に合わせて以下の手順を選んでください。
相談前に用意する材料は、課題の問い、字数、読んだ資料のメモ、自分の仮の意見です。資料のメモには、著者名・資料名・該当ページなど、後から戻れる情報を残します。個人情報や共有を許可されていない資料は入力せず、扱える範囲の内容だけを使いましょう。
プロンプト①:テーマを「答えられる問い」に絞る
「環境について」のような広いテーマでは、書く範囲が定まりません。最初の相談では、問いと仮の答えをセットで検討します。以下の角括弧を、自分の課題に置き換えてください。
大学のレポートの構成を検討しています。課題は[課題文]、字数は[字数]です。読んだ資料のメモは[出典情報を含むメモ]、現時点の考えは[自分の意見]です。この材料から検討できる問いを3つ提案し、それぞれに仮の主張と、答えるために不足している情報を示してください。問いは字数内で扱える範囲に絞ってください。資料にない事実や出典は補わず、不明と明記してください。
候補は、自分が説明したいことに合うか、手元の資料で検討できるかを基準に選びます。問いが魅力的でも、根拠を確認できなければ、対象や条件をさらに絞る選択肢があります。
プロンプト②:主張と根拠を対応させる
次に、言いたいことと、その判断を支える材料を結び付けます。ここでは、資料に書かれている内容と、自分がそこから導いた解釈を区別するのがポイントです。
検討する問いは[問い]、仮の主張は[主張]です。使う材料は[出典情報を含む資料メモ]です。構成案を箇条書きで作り、各節に「述べること」「対応する資料メモ」「資料から主張へつなぐ説明」「不足している根拠」を付けてください。資料の記述と私の解釈を分け、直接支えられていない主張には「要検証」と記してください。新しい事実・数字・文献は作らず、本文の完成稿は書かないでください。
たとえば、「便利だから導入すべき」と出てきたら、誰にとって、どの場面で便利なのかを確認します。また、便利であることだけで導入を決めてよいのか、費用や別の選択肢も論点になります。AIが付けた「要検証」以外の箇所も、元の資料に戻って自分で照合してください。
架空例:学内の給水設備をテーマにするなら
以下は構成の考え方を示す架空例です。実在する大学の状況や調査結果を表すものではありません。
- 問い:大学は、学生が利用できる給水設備を増やすべきか。
- 仮の主張:利用の需要と維持管理の負担を確認したうえで、設置場所を限定して検討すべきだ。
- 必要な根拠:現在の設備配置、利用希望、設置・維持に必要な費用など。ここではすべて未確認。
- 想定する反論:利用が少なければ、別の改善に予算を使う方がよいのではないか。
この段階で「ごみが大幅に減る」と結論に加えることはできません。そう主張したいなら、その効果を検討できる資料が必要です。根拠が集まらない場合は、効果を断定せず、「導入判断に何を確認する必要があるか」を論じる構成に変えることもできます。
プロンプト③:反論から構成を見直す
反論は、結論を強く見せるために置く飾りではありません。自分の主張が成り立つ条件や、言い切れない範囲を探すために使います。
次の構成案を批判的に検討してください。[構成案]。主張の前提に向けた反論を3つ挙げ、それぞれに「反論が成立する条件」「確認すべき情報」「主張をどう限定・修正できるか」を示してください。反論を無理に打ち消さず、判断できない点は残してください。その後、序論・本論・結論の順で構成を再提案し、元の案から変えた理由を説明してください。
回答を読んだら、どの修正を採用するかは自分で決めます。課題の問いに答えているか、各主張の根拠を示せるか、反論を受けて結論を狭める必要があるかを確認しましょう。
最後に、AIの提案を閉じて、各節で言いたいことを一文ずつ自分の言葉で書いてみてください。説明できない節があれば、資料を読み直す場所です。構成が整ったら、その一文と確認済みの根拠をもとに本文を書き始めましょう。



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