この記事でわかること
- 大学・学部の方針と授業・課題の指示の確認方法
- 規則が不明・矛盾する場合の教員への問い合わせ方
- 実際の利用内容に合わせた申告と引用の注意点
「この課題、AIを使っていいのかな」「使ったら書いたほうがいいの?」。レポートの締め切り前に、こんなふうに迷ったことはありませんか。
課題で生成AIをどのように使えるかは、所属大学・学部の方針と、その授業・課題の指示を確認する必要があります。この記事では、自分が守るべきルールをどこで確かめればよいか、分からないときはどうすればよいかを整理します。
大学・学部の方針と授業・課題の指示を確認する
文部科学省は2023年7月、大学や高専に向けて、生成AIの扱いについての考え方をまとめた文書を出しました。そこでは、各大学が実態に合わせて主体的に対応し、学生や教職員に指針を示すことが望ましいとされています(文部科学省「大学・高専における生成AIの教学面の取扱いについて」)。
大学全体の案内だけで利用可能と判断せず、学部・研究科の方針と、授業・課題の具体的な指示も確認しましょう。授業の指示が大学の方針を常に上書きするわけではありません。指示が食い違う、適用範囲が分からない場合は、担当教員や教務窓口に確認してください。
ルールを確かめる場所
① シラバスと課題の説明
まず見るのは、シラバスの「成績評価」や「授業外学習」の欄と、課題を出したときの説明です。LMS(Moodle、manabaなど)の課題ページに書かれていることもあります。
② 大学の公式サイト
大学のサイトで「生成AI」と検索すると、学生向けの方針やガイドラインが見つかることが多いです。教務課や情報センターのページに載っている場合もあります。
③ 授業の初回や配布資料
初回の授業で口頭で説明されることもあります。聞き逃したときは、配布資料や授業の録画を見直してみてください。
どこにも書いていないときは、教員に聞く
書いていないからといって、自由に使ってよいとは限りません。迷ったら、課題に取りかかる前に担当教員に確認するのがいちばん確実です。次のように、使い方を具体的に書いて聞くと、相手も答えやすくなります。
[授業名]のレポート課題について質問です。構成を考える段階で、生成AIに論点の整理を手伝ってもらうことは認められていますか。本文は自分で書く予定です。使ってよい場合、レポートに利用したことを記載する必要があるかも教えていただけますか。
「AI使っていいですか?」とだけ聞くより、何にどう使うつもりかを伝えたほうが、的確な答えが返ってきます。
使ってよい場合に気をつけたい3つのこと
文部科学省の文書では、学生の学修に関わる注意点もいくつか挙げられています(文部科学省 事務連絡(2023年7月13日))。
AIの出力をそのまま提出しない
文書では、AIの出力をそのまま使うなど、自分の手によらずにレポートを作ることは、学びにつながらないため一般に不適切だとされています。AIの出力を比較・分析するなど、課題で特別な指示がある場合は、その目的と提出方法を確認してください。
意図しない剽窃に注意する
AIの出力に、既存の文章がそのまま含まれていることがあります。気づかずにレポートに使うと、意図していなくても剽窃にあたる可能性がある、と文書でも指摘されています。AIの回答から元の文献を特定できるとは限りません。根拠として使う文献は自分で読み、直接引用と自分の説明を区別して、授業で指定された引用方法に従いましょう。
個人情報や機密情報を入れない
氏名や学籍番号、授業で配られた外部に出してはいけない資料などは、AIに入力しないようにします。設定の見直し方はAIに入力した情報の扱いと学習オフ設定で紹介しています。
AIを使ったことを書くときの例
以下は記載のための架空例であり、実際に行っていない作業を申告してはいけません。申告の形式が決まっている場合は、それに従ってください。特に指定がない場合は、次の3点を書いておくと伝わりやすくなります。
- 使ったAIの名前
- 何に使ったか(構成の相談、誤字の確認など)
- 出力をどう扱ったか(自分で確認・修正したか)
本レポートでは、構成を検討する際に生成AI(ChatGPT)を使用し、論点の候補を出してもらった。採用した論点については、参考文献で内容を確認したうえで、本文はすべて自分で執筆した。
文部科学省の事務連絡でも、評価の工夫の一つとして、AIを使った旨や、使ったAIの種類・箇所を書かせる方法が挙げられています。
まとめ
AIを使ってよいかは、大学の方針と授業ごとのルールで決まります。まずはシラバスと課題の説明を見て、書いていなければ教員に聞く。確認した指示と利用内容は、後から説明できるよう記録しておきましょう。
ルールを確認できたら、AIでレポートの構成を考える方法やAIの回答が正しいか確かめる方法もあわせて読んでみてください。



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